ほぼ全員がリモートワークの弊社の郵便ポストはどこ?
NPO法人ハックジャパンでは、IT系のスタートアップだとあまり無い話ながら、行政とのやり取りや顧客からも毎日のように郵便による郵送物やPDFで送ったほうが何百倍も情報共有がしやすいであろう書類が何故か郵便で届けられている。
しかしながら、印刷媒体を望む企業や地方自治体、個人のお客様がいることは事実であり、それを無視することは出来ない。
CRMとして使っていたSalesforceに自分たちでアプリケーションを作ればいい
引用元: https://www.slideshare.net/DeveloperForceJapan/sw-tour-jpdevzoneidentity
アプリケーションをゼロから作ると考えると無謀のようにも見えるが、意外にも30分もあればそれなりのものが完成する。最低限の必要な部分はコーディングされているから、レイアウトを決めて、見せ方、条件分岐を指定するだけでいい。
そもそも開発を行うか、既存の契約中のサービスなどを活用することは決まっていた。いくつかの選択肢の中でSalesforceを使うことになったプラットフォーム選定ポイントは以下の通りである。
1.郵送元との関連付けによるスムーズな郵便管理
あくまでも今までの拠点集中型のオフィス以上の管理のしやすさを目指していた為、全ての郵便が送って頂いた方と関連付けさせる必要があった。現状、全てのお客様がSalesforce上で管理されていたため、関連先リストから最新の郵送物を確認できるなどのメリットがある。またSalesforceは権限管理にも優れており、総務部の担当はマーケティング企画部の活動記録は見れないなど細かい権限設定にも対応している点から導入へのスピードが上がった。
2.情報の機密性、安全性は最も優先されなければならない
NPO法人ハックジャパンは、決して大企業ではないが教育関連事業を行っているため、お客様から保持している情報は一般的なウェブサービス運営事業者などと比較しても膨大な量になる。勿論のことサイバー攻撃のリスクから守る必要があるため機密性の高いサービスを利用するがあった。
当然、郵送物にも個人情報は含まれるが、Salesforceは各種のセキュリティー評価のみならず、日本国内外で行政サービスや大企業も導入していることから、安心して導入を決めた。
3.限られた開発期間で長く使えるものを作る
普段から使っている Salesforce の管理画面から操作したことがあるとすれば、設定から新しいカスタムオブジェクトを作ってそこからページを自動生成した程度でそれ以上のことは何もしていないが、15分もしないうちに全員にテストできるように環境を整えることが出来た。カスタム項目の中には、受取日、郵便物の内容概要、スキャンした書類のURL、原本の保存キャビネット名、発送元を記録すれば良い。
リモートワークの有無に関係なく全ての企業や教育機関で導入するべき事例
残念ながら、今後もどれだけIT技術が発達しても暫くはまだまだ多くの人が郵便を使うことになる。そこで、これらの郵便物をメールのように管理するために届いた時点で誰から届いたのかを含めて関連付けして記録する、という習慣を付けるだけで書類を持ち運ぶ手間どころか面倒な書類探しに追われる無駄な時間までもが削減されるだろう。